MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「七つの殺人に関する簡潔な記録」

マーロン=ジェイムズ著 ジャマイカ作家 ブッカー賞受賞作 2段組750P超長編 “死人に口なし然れど声あり” レゲエの神様にしてジャマイカの英雄ボブ・マーリー CIA ギャング 記者 麻薬密売人 亡霊 警察 1976年ボブ暗殺未遂事件を軸に70人のアメリカ&ジャマイカ史を俯瞰

“簡潔”という表題を壮大に裏切る重厚な小説

ボラーニョ「2666」を思い出した

ただこちらの方が暗殺事件というインパクトある史実を壮大に膨らませている点でリアル

本書1冊で十二分にジャマイカ大衆史は学べると思う

スラングやレゲエと言った庶民的な文化から麻薬やCIAなど政治経済活動にも詳しい