MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「中世イタリアの都市と商人」

自治都市コムーネに見る中世イタリア都市国家
ジェノヴァ:毛織物染色触媒の明礬をトルコから輸入→黒海貿易支配→キオス島拠点→フランドル・イギリス輸出
ピサ・フィレンツェ:手工業発展→自家製明礬→陸海輸出→毛織物→金融業→ルネサンス
ヴェネツィア:スパイス貿易

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「物語イタリアの歴史II」

テヴェレ川に臨むサンタンジェロ城にまつわる血と栄華のイタリア史 ローマ皇帝ハドリアヌス 大教皇グレゴリウス1世 イタリア王妃マローツィア夫人とその息子たち 異端者アルナルド 教皇ボニファティウス8世 富豪ロレンツォ・デ・メディチ 探検家コロンボ 画家カラヴァッジョ

「神秘の中世王国」

“地中海の臍”シチリア島 ギリシア人やフェニキア人の入植がローマ帝国の下準備をしアラブ侵攻が中世12世紀ルネサンスを生みノルマン侵攻がヨーロッパ近代を呼んだ “シチリアの晩鐘”後はフランスとスペインの係争地へ マフィアなど独特の文化を生んだアラブ的神秘性に満ちた中世王国

「サタンタンゴ」

クラスナホルカイ・ラースロー著 ノーベル賞ハンガリー作家 カフカ×ルルフォ×ボルヘス×ソローキン 2部構成で∞字型に作内で蜘蛛の絵が周回を暗示する円環構成 共産主義時代末期ハンガリー終末観から救世主を待望する人々 形而上学的作品だがその幾何構造に依存しない力強い言葉が魅力

「一粒の麦」

グギ・ワ・ジオンゴ著 ケニア作家 独立戦争前後ケニア村落 イギリス支配に抵抗するマウマウ団は独立を勝ち取る だが味方しか居場所を知らぬ筈の村の英雄が暗殺され悲嘆する村人や恋人 裏切者は誰か? 西洋近代小説らしい疾走感あるサスペンスと恋愛を混ぜながら伝統文化も丁寧に描く秀作

「大江健三郎を読む」

戦後民主主義を自認した大江健三郎 常に”同時代としての戦後”を意識するその文学を読むためには歴史と文学の双方の視点が必要となる 文学者と歴史学者が手を組み読み解く複眼的視点の解釈 アメリカに占領して出発し米ソ冷戦に向かった戦後とアジア・アフリカ第三世界の独立を俯瞰

「商人たちの共和国」

世界最古の商店街アレッポ 固定価格ではなく変動価格 専門職化ではなく掛持前提 シリア経済の半分を占めるという把握困難なスーク経済圏の実態を実地調査 活発な”裏イスラーム経済圏”を近代資本主義の前提である”金”ではなく”人”から見渡す 暴走する資本主義経済への警鐘となる本