MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「暗闇に戯れて」

トニ=モリスン著 ノーベル賞アメリカ作家 「白鯨」は黒人への皮肉か? 長らく米国古典文学において”見えない人間”だった黒人 自身で名作を繙き仮説を確信する著者には説得力がある 現代米文学は寧ろ白人より移民やマイノリティ作家が活躍中だがこれもモリスンなくして成し得なかった

現在「20世紀アメリカ文学短編選」を読んでいる 黒人作家は1人もいない ユダヤ系とWASPが8割で南北欧の作家が2割

フォークナーは黒人を緻密に描いたが仮に彼が黒人だったら文壇でこれ程に評価されたろうか? その反動か現在はラヒリやイーユン・リーなどアジア・アフリカ系作家が米文学を牽引している