MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「フリアとシナリオライター」

マリオ=バルガス=リョサノーベル賞ペルー作家 18歳の文学青年マリオ 30歳バツイチ叔母フリア 2人は親戚の反対を押し切り結婚へ 一方で青年の憧れの人気ラジオDJは途中から内容と人物が錯綜し始め…? 恋に遊びに仕事に忙しない半自伝的コミカル青春メタフィクション

久々の再読 面白かった リョサは扱うテーマが大きくリアリズムが主体なので短編には根本的に不向きな長編型の作家という印象が強い

だがテーマにさえ縛られなければ… つまり本書のラジオDJの挿話の様な短編的小噺であればユーモアも風刺も絶妙 考えてみれば視点の切替も短編の繋ぎ合わせなんだよなと