MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2022-11-29 to 1 day

「ガラスの宮殿」

アミタヴ=ゴーシュ著インド作家インド・ビルマ・マレー3ヵ国3家族4世代に及ぶサーガ1885年コンバウン朝ビルマ滅亡王妃と侍女達は亡命後に夫と子を得てゴム栽培で成功だがそんな夢と幸せすら英国と日本が略奪していく…“強い民”ミャンマーその”建国の父と母”…

「パンタレオン大尉と女たち」

マリオ=バルガス=リョサ著ノーベル賞ペルー作家堅物大尉の極秘任務は売春天国”パンティーランド”運営!夢・報告書・記事・ラジオと複数の語りが交代進行真面目に不真面目な任務を卒なくこなし逆に世間に軍の売春斡旋が噂され…?鋭い軍部風刺を交えたコミカ…

オルハン=パムク全17冊(追)読破記念総書評

“永遠の都”ローマと云う“第2のローマ”もまた永遠だろう失われたオスマン帝国の栄華ヨーロッパ文化に憧れた近代”美しき廃墟”現代イスタンブールを中心に狭間で葛藤する祖国を王道の純文学で彩る文明の混淆と衝突に想い寄せ語り継ぐ唯一無二のトルコ作家 以下…

「ペストの夜 下」

オルハン=パムク著 ノーベル賞トルコ作家 疫学者連続殺人事件感染抑制のため政府と列強は島を艦隊包囲で隔離し飢餓地獄へ高まる独立運動と外交駆け引き遂にミンゲル共和国独立亡命王女は殺人事件の真相を推理し更に独立運動にも巻き込まれていくが…?疫災が…

「ペストの夜 上」

オルハン=パムク著ノーベル賞トルコ作家鍵はホームズ?歴史×推理×外交×恋愛×疫災20世紀初頭オスマン帝国アブデュルハミト2世期キプロスに似た架空の島ミンゲルでベストが猛威を奮う政府は疫学者と妻で前皇帝ムラト5世の娘パーキーゼを派遣しかし水面下で陰…

「夢宮殿」

イスマイル=カダレ著アルバニア作家再読19世紀オスマン帝国アルバニア古より夢は未来予知に用いられた国民の夢を皇帝が管理する官僚機構”夢宮殿”タビル・サライ選別・筆生・解釈・監禁・文書保存の部屋…宰相も輩出した実在の名門キョプリュリュ家新人の空前…