MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「小説のように」

アリス=マンロー著
ノーベル賞カナダ作家
10短編集
著者入門にお薦め
自分の人生と酷似した短編と女性に出会う“小説のように”
殺人者同士がバーで動機を語り巧みに感情移入させる”遊離基”
実在のロシア女性初の数学者&のち小説家ソフィア・コワレフスカヤの人生を描く”あまりに幸せ”

ちなみにソフィア・コワレフスカヤドストエフスキー「白痴」の登場人物アグラーヤのモデルだそう
個人的には似てはいない気がする笑

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収録作
“次元”
“小説のように”
ウェンロック・エッジ”
“深い穴”
“遊離基”
“顔”
“女たち”
“子供の遊び”
“木”
“あまりに幸せ”

サスペンス・都会・歴史・海外など田舎の家庭を中心に描く著者には珍しい作品が目白押しかつ秀逸
年齢や性別で大きく感想が変わる多角的かつ繊細な描写と展開の速さが絶妙