MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「万延元年のフットボール」

大江健三郎
日本ノーベル賞作家
1860年(万延元年) 架空の一揆・遣米使節
1960年 日米安保闘争
100年の時空で接続した二項対立の寓話
根所家(蜜三郎・鷹四・S次)
妻の菜採子と障害児
スーパーマーケットの天皇
隠遁者ギー
近代と現代の超克
想像の創造が奔流する樹海神話

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大江を大江たらしめたとして最高傑作の呼び声が高い
ジュブナイル的な初期作から変貌した文体と主題

著者には異例の執筆期間3年をかけ32歳で谷崎潤一郎賞受賞(現在も最年少記録)

百年の孤独
「世界終末戦争」
響きと怒り

土着の神話と現代批評は血と死を想起する世界文学の傑作にも比肩する