MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「空の怪物アグイー」

大江健三郎
日本ノーベル賞作家
7短編集
“空の怪物アグイー”
生まれた畸形児を間引き殺した事で幻覚や怪物に怯懦する男が破滅する様を描く
大江の実体験(障害を持つ長男の光氏)を元に書かれた初の作品
長編「個人的な体験」以後もこの問題に真摯に向き合い生涯のテーマとなった

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以下収録作

“不満足”
“スパルタ教育”
“敬老週間”
“アトミック・エイジの守護神”
“空の怪物アグイー”
“ブラジル風のポルトガル語
“犬の世界”

初期短編は最新の社会問題を扱いながらも絶妙なホラーとスリラーが同居

”若い頃はいい短編作家だった”と老年のエッセイで冷静に自己評価するだけはある