MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2023-06-16 to 1 day

「”雨の木(レインツリー)”を聴く女たち」

大江健三郎著日本ノーベル賞作家5連作短編集ラウリー「火山の下」がモデル枝葉が水を溜め地と根を潤すレインツリーを有象無象の男女の人生に喩えた群像劇初期:性(大衆)中期:反核(社会)後期:私小説(家族)晩年:Rewrite(自作引用)主題変遷を凝縮した作品 以下収…

「文学の淵を語る」

大江健三郎(日本ノーベル賞作家)&古井由吉(ドイツ文学者・日本作家)共著100年の日本名作短編を語る純文学における”明確な複雑さ”翻訳の限界と邦訳の可能性詩の読み方と味わい方若い時の作品との向き合い方文学の伝承と将来100年目の夏目漱石巨匠同士での現在…

「”新しい人”の方へ」

大江健三郎著日本ノーベル賞作家やはり観察力と表現力が鋭い長編「新しい人よ目覚めよ」の通り時代は常に”革新者”と”目覚め”を必要とする若者と未来に向けた人生と習慣への提言いじめ撲滅学問の重視反核運動生涯を読書と執筆の習慣に捧げた”新しい人”の優し…

「小説のたくらみ 知の楽しみ」

大江健三郎著日本ノーベル賞作家“たくらみのある小説”は真に”知の楽しみ”を教えてくれるヴォガネットラウリーエリアーデケルアックブレイクお気に入りの作家を定期再読で取り入り自作の引用で自分とも対峙普遍性と一時性の双方を逃さない嗅覚と努力と才能の賜