MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「グローバリズム出づる処の殺人者より」

アラヴィンド=アディガ著
インド作家
ブッカー賞受賞作
温家宝中国首相のIT先進地域バンガロール訪問前に届いた暗殺状
貧村出の富裕層の召使は主人を殺し大国の権力者へ次の牙を向ける
グローバル化の齎した途上国搾取とカースト蔓延る格差社会を抉る程に描く

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地球儀上でのアメリカの裏側はインド

IT立国インドは超大国の昼夜間時差補完を前提に多人口・低賃金労働で外注される

売春婦や物乞いも世界最多で1%の人間が99%の資産を持つという

表向きは多言語多民族ながら世界最高の民主主義国家
だがカーストや伝統があまりに強く法は事実上全く意味をなさない