MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「若き日の哀しみ」

ダニロ=キシュ著
ユダヤユーゴスラヴィア(セルビア)作家
自伝3部作の1冊
戦下の少年
淡白だが強く揺さ振る眼差し
短く幼い文体で静かな絶望を訴えてくる
飢餓で家畜も家も親もペットも捨てた
若き日に感じた哀しみを各章連作短編で描く
セルビア語を会得した詩人の翻訳が美しい

f:id:MarioPamuk:20210721233108j:image