MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「禁色」

三島由紀夫
男色の美青年を結婚させ”シナリオ通り”3人の狂妻に復讐する老小説家
美青年に関わる者全てが惑溺し破滅するかに見えたが…?
ゲイバー徹底取材とLGBT時代の予期
肉体と精神・老若と美醜の対比
異性同性に縺れる巧みな心理戦
途中で変化する主題
“異色”と“禁色”に彩られた問題作

基本的に純文学の官能小説は難しい
男女ではなく同性愛では尚更
これが三島の耽美な日本語と絶妙な化学反応を起こし傑作に押し上げている

f:id:MarioPamuk:20220224230241j:image