MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「ドイツ怪談集」総書評

流石グリム童話やメルヘン話の母国だけあり大人にも子供にも訓戒を揶揄する短編が多い 心理描写が少ない分1話が短くテーマもシンプル 中世ペスト・三十年戦争・世界大戦と全体的に暗い歴史の闇も日常に溶け込み生活に滲み東欧・スイス・ウィーン出身ドイツ語作家の活躍も窺える 以下個人的ランキング

1「こおろぎ遊び」 グスタフ・マイリンク 2「金髪のエックベルト」 ルートヴィヒ・ティーク 3「三位一体亭」 オスカル・パニッツァ 4「ハーシェルと幽霊」 アルブレヒト・シエッファー 5「カディスのカーニバル」 ハンス・ハインツ・エーベルス 6「オルラッハの娘」 ユスティーヌス・ケルナー 7「ロカルノの女乞食」 ハインリヒ・フォン・クライスト 8「廃屋」 エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン 9「死の舞踏」 カール・ハンス・シュトローブル 10「写真」 フランツ・ホーラー 11「奇妙な幽霊物語」 ヨハン・ペーター・ヘーベル 12「怪談」 マリー・ルイーゼ・カシュニッツ 13「ものいう髑髏」 ヘルベルト・マイヤー 14「庭男」 ハンス・ヘニー・ヤーン 15「騎士バッソンピエールの奇妙な冒険」 フーゴー・フォン・ホーフマンスタール