MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2024-01-12 to 1 day

「揚州十日記」

一日一編 中国怪談集 王秀楚著 明末清初知識人 王朝交代期に何が起こるかを詳細に記録した逃亡識者の10日間 女真族入城と各地藩王自立で混乱する中華 揚州では輪姦・人肉食・焼討ちもあれば命を救われた例もある 大西国王張献忠と順国李自成 漢族視点で満州…

「ラテンアメリカ500年」

新大陸ほど支配被支配の歴史が顕著な地域はない 異文化極まる中南米はヨーロッパにとって”幻想世界” マジックリアリズム小説が中南米に生まれた理由も必然だった メキシコでのフィールドワーク中心に”人類史上最大の実験”ラテンアメリカ植民地の概観を構造分…

「十卺楼」

一日一編 中国怪談集 李漁著 明末清初劇作家・小説家・出版者 「四大奇書」名付け親にして刊行者 (西遊記/水滸伝/金瓶梅/三国志演義) ホラーより奇譚に近い 仙女の如き美貌を備えながら石女で苦労する女 しかし男の愛の力が奇跡を起こし悦楽と奇跡に身心を奮…

「人肉を食う」

一日一編 中国怪談集 陶宗儀著 元末明初文学者・著述家 「輟耕録」収録作 人肉食の噂は世界中古今東西で絶えない 中華の歴史においては男女子供で肉の名称も異なっていた 人肉食のレシピ・刑罰・地方色・文献・蛮族関係… 実際に食べたと噂の著名人の名が作中…