MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2023-10-11 to 1 day

「魔のレコード」

一日一編 ロシア怪談集 アレクサンドル=グリーン著 意中の女性に愛されない嫉妬から恋人同士のテノール歌手を殺害したオペラ歌手 完全犯罪は成功しライバル不在でオペラの仕事も増加する しかしあるコンサートのレコードで彼に殺した男が憑依し…? “人を呪…

「防衛ークリスマスの物語」

一日一編 ロシア怪談集 ワレリイ=ヤーコヴレヴィッチ=ブリューソフ著 未亡人に恋煩い中の男 まんまと美しい未亡人の家に通いアピールも続ける男 一方で亡夫を忘れられない令嬢 墓場から妻を防衛するようになき夫の亡霊が現れ守るようになる! そして気付い…

「心は孤独な狩人」

カーソン=マッカラーズ著 アメリカ作家 23歳の処女作 世界恐慌〜第二次大戦 聾唖者 黒人 ヘイト 銃社会 アル中 貧困 子供 人種差別 ファシズム 共産主義 不穏なアメリカ南部某町で孤独な人々が言葉と心を交わし合う 虚しい絶望は埋まらない それでも孤独は…

「光と影」

一日一編 ロシア怪談集 フョードル=クジミッチ=ソログープ著 スパルタな母を尻目に成績優秀の少年は影絵遊びに耽る そのうち影に呼ばれる錯覚に落ちていき成績も下がり続ける 母が不機嫌になる 何処にも逃げ場が無くなる 2人の瞳は幸福な狂気に満たされる …

「幸福の遺伝子」

リチャード=パワーズ著 アメリカ作家 科学×幸福論=幸福の遺伝子? 落ち目作家で大学講師の下に学ぶアルジェリア系女学生 母国の受難にも関わらずなぜ彼女は幸福なのか? その秘訣は”幸福の遺伝子”! 途端に金を積み遺伝子操作で誰もがDNAレベルで彼女の遺伝…