MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2021-05-24 to 1 day

「かもめ」

アントン=チェーホフ著 ロシア作家 “チェーホフの銃” 作中の銃は最後に放つ伏線回収の意 革命前夜の世紀末ロシア市民社会の恋愛を活写 誰しも人生とは喜劇とはいかないが悲劇でもない そのすれ違いにこそ人間味があり作家チェーホフの味方 かもめは自由だ …

「Google経済学」

珍しくビジネス本 “10年後にトップに立てる”らしいが発行が2008年なので既に12年経過、、 当時から破竹の勢いのGoogleビジネスを分析 今や売上高16兆円&純利益4兆円 Googleの理想的なビジネスを題材に半分は経済と経理の基礎を学べる内容 現代経済の盲点を…

「チボの狂宴」

マリオ=バルガス=リョサ著 ノーベル賞ペルー作家 ドミニカ共和国トルヒーリョ総統 全てを持つが故に全てを恐れる 独裁者は孤独者 “チボ”とは”発情期の雄山羊” 30年も総統は処女・金・国家を奪えど満たされない 暗殺・チボ・ヒロインと3場面の複眼でドミニ…

「天才数学者たちが挑んだ最大の難問」

x*n+y*n=z*n(2

「そばかすの少年」

ジーン=ポーター著 アメリカ作家 孤児で片腕と名前がない少年”そばかす” 片腕ゆえ労働不適とされ大人もたじろぐ森の番人を卒なくこなし信頼を得て成長していく やがて身分違いのお嬢様に恋し共に逆境を乗り越えるにつれ出生の秘密が明かされる アメリカの自…

「悪魔の話」

悪魔概念の歴史語り Devil Demon Satan Lucifer 全て”悪魔” 語源は聖書で”誹謗”を表す”ディアボロス” 古代の誹謗とは魔術で呪う悪行 ”誹謗”は悪の為せる業 即ち”悪魔” 最近のSNS誹謗は中世の魔女狩りや呪術に当る 心に巣喰う負の実体化が悪魔 道徳観念の進化…