MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「青淵論叢」

渋沢栄一著(現代訳版)
来期大河ドラマ「青天を衝け」主人公にして新一万円札肖像の渋沢栄一
3大財閥等ほぼ全ての明治初期の大企業の設立に関わった男の経営論
経済道徳合一を説き当時既に貧富の格差是正マネーゲームを危惧
経済の意義が問われる今このテーマを扱うとはNHKもお目が高い

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「影たち」

チェンジェライ=ホーヴェ著
ジンバブエ作家
黒人差別を脱し独立後に白人を迫害するムガベ
始まるジンバブエ内戦
ハイパーインフレや過剰灌漑の旱害
忍び寄る”影たち”
死と語り合う虚実の中では影だけが現実
内戦は愛を家族を富を分裂
牛飼いは光を待つ
纏わりつく死の影を祓うことを希いて

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「フランクリン=ローズヴェルト」

満期2選
史上唯一4選の大統領
世界恐慌と世界大戦を制し戦後の覇権を獲得
炉辺談話
マンハッタン計画
善隣外交
ニューディール政策
3R政策
武器貸与法
小児麻痺
元大統領の叔父セオドア
日系移民強制収容所
毎日9〜18時の勤務でリーダーシップを執り頼れる側近を活用

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「津波の霊たち」

世界1有名な日本語は”TSUNAMI”という
東日本大震災
観測史上世界4番目の巨大地震
震災前に魘された人々
震災後に憑依された人々
大川小学校生徒の遺族達へ心霊体験の数々をルポ
原発ばかり話題だが津波の犠牲と恐怖を忘れてやしないか?
救えた命は必ずある
今コロナ対策の糧にしたい

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「永遠の夫」

フョードル=ミハイロヴィッチドストエフスキー
ピュアな題名は皮肉に過ぎず妻の浮気に泣きつく”NTR亭主”
愛と幻想に浸る哀れな”永遠の夫”
挙句に妻の愛人や娘も登場するが意外な展開を見せる
今は亡き”社交界”に取り憑く虚しい亡霊の様な夫と家庭に縛られ愛に飢える妻を多面的に描く

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