MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「同調者」

アルベルト=モラヴィア
イタリア作家
“同調”は恐ろしい
“圧力”が加われば尚更だ
少年編:13歳で銃殺
青年編:”同調”を装い世渡り
中年編:秘密警察となりパリで妻を持ちながら暗殺計画と諜報活動
戦後編:”敗戦国の残党スパイ”の末路とは…?
ピカレスク小説ながら人間の脆さも多面的に描く

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リアリズムは心境を微細に描く連続性を要求する

故に通常ピカレスクにしろビルドゥングスロマンにしろ断片的なコラージュとの組み合わせは難しい
モラヴィアはそれが出来る
だから短編も上手い

表情豊かな主人公は役者次第で映える
ゴダールが著者を好んで映画化する理由も多分これ
映画も鑑賞したい