MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「戦争の悲しみ」

バオ=ニン著
ベトナム作家
“蟻が象に勝った”
その代償は”途方もない悲しみ”
敵すら慈愛に接する北部と非道な米兵
米兵混血児50万
韓兵混血児10万
死者数1000万
売春婦率1割
血肉が脳漿が腸骨が地を覆った
次々と死ぬ恋人や仲間
戦争が日常となる恐ろしさと人間の弱さを突き付ける1冊

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ベトナム戦争は米国の権威を貶めた
北爆で冷戦構造に巻き込まれた隣国カンボジアラオスも内戦に突入
対米時は味方だった昨日の中国と明日の戦後に国境紛争へ
戦争は弱い者をどこまでも傷付けては生み出していく
勝利の栄光はそこにはない
現在ベトナムは50年の時を経て漸く高度経済成長が訪れている