MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2024-03-21 to 1 day

「モルドヴァ民話」

グリゴーレ=ボテザートゥ著 モルドヴァ作家・日本モルドヴァ大使 ハザール→ハンガリー→ポーランド→トルコ→ロシア→ソ連→ルーマニア 森と川の豊かな国は豊かな民話を育む 金の林檎 蔓林の葡萄 竜と熊退治 蛇王子と王女 ブラックアラブ王 多民族多宗教の坩堝小…

「選ばれし者」

バーニス=ルーベンス著 ユダヤ系イギリス作家 ブッカー賞受賞作 “幸福な家庭は全て相似だが不幸な家庭は趣が異なる” アンナ・カレーニナの法則 13歳で13ヶ国語を扱う自慢の子を持つラビの父 だが過度の期待のストレスで麻薬の幻覚に依存し事件裁判を起こす…

「決闘」

一日一編 20世紀ラテンアメリカ短編選 マリオ=バルガス=リョサ著 ノーベル賞ペルー作家 2つの仲の悪い男グループの内1人ずつげバーで揉めてナイフを用いた決闘を行うことに 「007」並の臨場感と設定が徐々に明かされるサスペンス形式でテンポ良く進行 西部…

「海を渡った人類の遥かな歴史」

古代の船乗りはどんな航海をしていたのか? 実体験と膨大な資料から検証 インド洋季節風貿易4000年の歴史 “海の砂漠”太平洋諸島の航海移住 北極圏と北大西洋の”冷たくも豊かな海” 鄭和の南海遠征とイスラムの海 古代文明を伝えた地中海とエーゲ海 古代マヤ文…

「流れのままに」

一日一編 20世紀ラテンアメリカ短編選 オラシオ=キロガ著 ウルグアイ作家 毒蛇退治で噛まれて酒で止血するも効果がなく焦る男 止むなくカヌーで医者の元に向かいパラナ川を下る中で幻覚を見ながら死亡 熱帯の過酷な自然に斃れる様子は文明社会の脆さを糾弾…