MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2023-03-15 to 1 day

「国境の南 太陽の西」

村上春樹著「ノルウェイの森」的著者の半自伝とハートフルラブパラレルワールド国境へ行こう太陽を見よう甘酸っぱい青春は心のアルバムにしまっておいたはずだった4LDK・家族・結婚・ジャズバー経営…好きな事で暮らし何不自由ない生活も初恋の人に揺さぶられ…

「クルーゾー」

ルッツ=ザイラー著ドイツ作家・詩人東ドイツとデンマーク国境東西分断最前線の孤島に集う自由を夢見る人々島をシメる破天荒クルーゾー“隠者亭”の皿洗い詩人エド亡命を手伝う2人の絆歪んだ国家の静謐で儚い崩壊世界史の大転換を「ロビンソン・クルーソー」に…

「プニン」

ウラジーミル=ナボコフ著ロシア作家アメリカ亡命ロシア人教授の数奇な人生それは”ナボコフが歩み得たかもしれないパラレルワールド”でもある生徒と教授との距離感ナイーブな心情悲喜交々に一喜一憂にありふれた悲劇と少しの喜劇トルストイ等ロシア文学論の…

「回復する人間」

ハン=ガン著韓国作家7短編集全て傷跡の回復がテーマ人は”回復”は出来るが”復元”は出来ないだからこそ成長と老いがある心の傷も体の傷も回復した後どう変わっているかこそが人間の本質だろう“明るくなる前に”“回復する人間”“エウロパ”“フンザ”“青い石”“左手”…

「シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店」

シルヴィア=ビーチ著アメリカ人フランス書店員・経営者パリの外れの小さな本屋ヴァレリーヘミングウェイジイドフィッツジェラルド他にも錚々たる文学関係者を輩出した”失われた世代”のサロンジョイス「ユリシーズ」を世に出した伝説の書店主自伝