MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2022-11-04 to 1 day

「クーデタ」

ジョン=アップダイク著アメリカ作家時は冷戦舞台はサハラ架空国家クシュ体制はイスラム社会主義主役はアメリカで学びクーデタで凱旋した大統領“アメリカ化する第三世界”の葛藤・堕落・繁栄を敢えてアメリカ人が描く斬新な構図現在なら”覇権を狙う中国と日本…

「貧者の息子」

ムルド=フェラウン著アルジェリア作家著者の半自伝にして国民的古典文学部族村カビリーの貧農ながら立志して教師になったメンラドしかしフランス文明の野蛮さとカビリーの後進性に葛藤する非アラブ・非ベルベル・非フランスの言語と文化をカビリー語の豊か…

「文章読本」

三島由紀夫著視聴覚芸術=男性:論理的→政治経済用語や四六駢儷体心理情緒的芸術=女性:感情的→世界最古の随筆「枕草子」や女性神話日本語には韻文芸術の伝統がなく明治以降の翻訳で導入古文美学に陶酔する三島は嘆く一方で自作にも積極的に東洋西洋の伝統を汲…