MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2022-06-04 to 1 day

「わたしたちの登る丘」

アマンダ=ゴーマン著アメリカ詩人バイデン大統領就任演説に抜擢された22歳の黒人女学生日英語併記で読み易い似た発音の濁音と破裂音を連続させ自身と米国史を重ねる更に東西南北の住民+職業+人種に等しく届く言葉感服の一言にしても彼女を見出したバイデン…

「アフリカの歴史」

文庫版が嬉しい東西南北別アフリカ史概説イスラームの外縁ゆえ語源も同じサハラとスワヒリサブサハラ言語分布人参より多く黄金が採れる西アフリカ”黄金郷”東南アジア系マダガスカル人の謎奴隷貿易と現代ネグリチュード”黒人性”再考(熱帯病で奴隷より白人船員…

「さすらう者たち」

イーユン=リー著中国系アメリカ作家密告と処刑と貧困が支配する文化大革命期の農村共産党の失政で何が正義で何が悪かも分からない”さすらう者たち”1人の女性政治犯の処刑は村を偽善の閉塞感に貶めていく多彩な登場人物の愚行も善行も悪行も愛おしく思わせて…