MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2021-06-04 to 1 day

「イスラーム生誕」

30ヶ国語を解した著者前半:ムハンマドの生涯とイスラーム成立後半:初期クルアーン読解とジャーヒリーヤ時代(イスラーム以前)アッラーは元々カーバ神殿の最高神アラブとの連続性が伺える“人間”ムハンマド“指導者”モーセ“神・人・父・子”イエスキリスト教だけ…

「またの名をグレイス 下」

マーガレット=アトウッド著 カナダ作家 “いかに語らず伝えるか”が作家の本領少女の不気味さとファムファタル感を見事に創出緻密な文献調査で当時の生活感も伝わり南北戦争前のアメリカに怯える隣国を客観分析した点も貴重ミステリにSFとイシグロ並みに幅広…

「またの名をグレイス 上」

マーガレット=アトウッド著カナダ作家1850年前後にカナダを騒がせた殺人事件を著者の想像力で肉付けした歴史ミステリ殺人事件後に逃亡し逮捕された少年少女2つも名を持つ少女の証言美少女は二重人格者か?狡猾なペテン師か?精神異常者か?事件の真実に医師…

「中国の歴史4 三国志の世界」

“天下三分の計”聳える赤壁三竦みの天下魏(高邁)呉(口煩い蛮族)蜀(虫螻たち)史実は「三国志演義」と大きく異なる董卓張飛孔明劉備孫権馬謖張良赤兎馬に跨り青龍刀を帯す関羽は後世なぜ神になったのか?宦官の曹操がなぜ出世できたのか?三国史を睥睨する