MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「クロムウェル3部作」読破記念総書評

計3000P
登場人物100人以上
近年稀に見る超長編
小説というより寧ろ会話式日記に近い
歴史的に過小評価なトマス・クロムウェルを軸に当時の宮廷・外交・聖俗を再現
文物や生活感の情報量が多く謂わば大河ドラマの監督・脚本・演出・照明を1人で完成させた様な大作

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残念ながら著者マンテルは昨年ご逝去

シェイクスピアの実生活に迫る「ハムネット」など最近のイギリスは歴史探究小説が多い

当時の再現も忠実
併合前なので”スコットランド”と”イングランド”を使い分け
外交場面の会話は欧州知識人共通語のラテン語・フランス語・スペイン語を敢えて表記と拘っている