ドリス=レッシング著
ノーベル賞イギリス作家
2段組700Pの実験的傑作
赤:政治記
青:日記
黒:作家録
黄:小説内小説
4冊が紡ぐ”黄金のノート”
トルストイ級の多様な人物描写と冷戦世界の構造を緻密に分析
母・作家・女・愛人・共産主義者・友人・中流層としての1女性の人生を描き切る
本書はフェミニズム文学の嚆矢にしてバイブルと持て囃された様だが個人的にはそうは感じなかった
20世紀の2大基調思想であるマルクスとフロイト(鹿島茂)
これら2大思想をここまで追求しかつ成功した作品は見た事がない
4冊のノートは個別で読んでも完成度は高いが総じて4重奏の予定調和を齎している