MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「スッタニパータ」

ゴータマ=シッダールタ(&弟子)著
シャーキャ王国(古代インド)思想家・仏教開祖
釈迦の人生を名言と共に辿る
論理学的三段論法の説法
煩悩抑制と不殺生の徹底
併せて非常に読み易い
紀元前450年35歳で解脱し80歳で入滅
当時のカースト制度下で”人は出自でなく行為”と唱えた点は流石

f:id:MarioPamuk:20220330224106j:image

原典パーリ語からの翻訳
訳者の方はチベット仏教の研究者
サンスクリット語では”スッタニ”は”スートラ”と音写する
初期仏教は宗教というより行動的哲学に近い
完成度が高く近代でもニーチェが本書を読んで有名な「神は死んだ」の思想に辿り着いた
ビンビサーラ王国など地方行脚や弟子との出会いも掲載