MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「誰がドルンチナを連れ戻したか」

イスマイル=カダレ著
アルバニア作家
中世某村
遠国に嫁ぎ9人兄弟の葬式にも不帰の妹ドルンチナ突然の帰省
死んだ兄が導いたと言うが…?
救世主復活
儀礼婚と”誓い”
真相を追う警備隊長を待つ灰色の世界とは?
小村の噂が事実へ更に伝承化し時代の転換を齎していく

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よく書けた作品だと感心する事がある
こんな作品が書けるのかと驚く事がある
極めて稀にどう書いているか全く想像出来ない作品に出逢う
私の中でカダレはそんな作家
作品に”入り込む”どころか”閉じ込める”
村上春樹が2000Pで行う事を僅か170Pで成す
“10度ノーベル賞を受賞できる作家”と呼ばれる所以だ