MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「優しい語り手」

オルガ=トカルチュク著
ノーベル賞ポーランド作家
ノーベル賞授賞式講演
宇宙は人間の脳構造に似ている
誰もが星を結ぶ様に無限の星座を描ける”星座小説”
既に”世界文学の新古典”を築いたトカルチュク
情報の洪水に溺れる現代に”優しい語り手”は不可欠
国境の融解した現代文学を語る

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“現代世界文学の最先端は誰?”
と問われたら個人的には
”トカルチュク”
と答えたい
より具体的に言えばダンテやカフカの様に何世紀後の教科書にも載る様な作家かもしれない
彼女をノーベル賞に選んだアカデミーのセンスの良さを感じる
無生物すら主人公の菌糸的文学
本書を読めば頷ける部分も多いはず