MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

「廃墟の形」

ファン=ガブリエル=バスケス
コロンビア作家
1948年 若き政治家ガイタン兇弾に斃す
コロンビア内戦勃発
ケネディ暗殺とボゴタの闇の蜜月…?
2014年 内戦決着
ガイタンのスーツ盗難容疑で逮捕された容疑者の目的とは…?
著者を主人公に現代コロンビアの歴史と陰謀を緻密な資料で解明

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さすがに国際ブッカー賞最終候補作
「チボの饗宴」並のジャーナリズム文学の秀作
題材と登場人物は地味だがそこは市民目線の細かい取材力と自らが主人公という特権でリアルかつ飽きさせない
割と本気で次世代のノーベル文学賞候補だと思う