MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2022-07-05 to 1 day

「嘘つきジュネ」

タハール=ベン=ジェルーン著モロッコ作家貧困から盗難を繰り返し獄中で書いた小説が評価され特赦されたフランス詩人ジャン・ジュネ彼に気に入られ関係を持った著者が語る破天荒日記政治的には熱くPLOやマグレブを擁護したが私生活は適当で嘘だらけ人生自体…

「暗いブティック通り」

パトリック=モディアノ著ノーベル賞フランス作家ゴンクール賞受賞作ヨン様「冬のソナタ」のモデル探偵社を足掛かりに記憶喪失の原因となった事故を調べ”本当の自分”を探し続ける男眩しい雪景色が覆う”白の闇”の記憶在りし日に恋人と歩いた仄暗いパリの”ブテ…

「老首長の国」

ドリス=レッシング著ノーベル賞イギリス作家14短編集著者が30歳まで過ごした南ローデシア(現ジンバブエ)中心のアフリカ小説集著者には珍しく主人公は子供が多め相変わらずの鋭い分析力で文明・文化・植民地で批判”七月の冬””アリ塚””二つ目の小屋”“エルドラ…

「独裁者のデザイン」

画家志望の夢が潰えた冴えない青年は15年後ナチ党首になった五輪の聖火リレーや近代ポスター発案者もヒトラー独裁者特権”デザインによる支配”ヒトラースターリンムッソリーニ毛沢東4大独裁者中心の現代プロパガンダ史尚ページを倒すと2大独裁者が登場するデ…