MarioPamuk’s diary

海外文学と学術書の短文感想&忘備録

Entries from 2022-05-09 to 1 day

「V. 下」

トマス=ピンチョン著 アメリカ作家 著者25歳の驚異的デビュー作有象無象に縦横無尽に何モノでもあり何モノでもない”V”正義と悪虚像と実像戦争と平和富と困窮歴史と記録嘘と誠女と男破壊と創造滑稽と皮肉正統と異端宗教と科学文明と未開無限の想像力の“動く…

「V. 上」

トマス=ピンチョン著アメリカ作家世界史上に暗躍する謎の女”V”とは?VenusVanessaVeniceVirtueVeronicaVallettaVolksVictoriaVellaアレクサンドリア英独スパイマルタ包囲爆撃ナミビア先住民迫害パリ舞踏劇フィレンツェ絵画泥棒NY下水道ヴェネツィア遊覧ロン…

「雲をつかむ話/ボルドーの義兄」

多和田葉子著ドイツ・日本作家2長編“雲をつかむ話”著者の実体験を基にハンブルグで出会った”犯罪人”と記憶の断章が導く言語サスペンス“ボルドーの義兄”約100字の反転漢字を章題に置いた連作短編式長編表意文字の漢字と表音文字の欧米語を駆使した”意識の流れ”

「青い脂」

ウラジーミル=ソローキン著ロシア作家7体のロシア文豪クローンが分泌する”青脂”争奪戦時空を超えてスターリンvsヒトラーの東西分割世界に届く”青脂”宇宙規模のエログロナンセンス蘊蓄2大独裁者の決戦は予測不能な結末へ個人的にも過去に読んだ全小説中で最…

「青い眼がほしい」

トニ=モリスン著ノーベル賞アメリカ作家 青い眼がほしいあなたが思わず見惚れる様な 青い眼がほしい溢れる涙を吸い込む深い海の様な 青い眼がほしい黒人には見えない様な 青い眼がほしい母が街中に自慢できる様な 青い眼がほしい自由を讃える青空の様な 美…